お菓子の始まり

奈良に咲いたタイの花 五重塔

    故ナッスリーさんがモルヒネ治療に入って何日目だったのだろうか

      僕の手を引っ張って 頬や額に何度も擦りつけて

       「ありがとう ありがとう」 と 言って泣き続けた

          涙で僕の手が濡れていた時

    この人の「あじさいかりんとう」を残してあげたいと思いました

    20年間日本で暮らしていた証しを残してあげられたらと願っています

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                                                    facebook 「あじさいかりんとう」より  



866 2012/03/08 15:14

日本でも食えるでえ

山添発 タイ伝統菓子

http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000001203070001

◇住吉ナッスリーさん、故郷思い「復刻」

 花をかたどったタイの伝統的な揚げ菓子が、山添村で人気を呼んでいる。

村で結婚したバンコク出身の女性が、故郷を思い出して作っている。

 直径約10センチ。こんがりときつね色に揚がり、花が開いたような形。

薄さ1ミリもないため、口に入れるとホロホロッと崩れてほのかな甘みが広がる。

 同村吉田の吉住ナッスリーさん(54)は20年ほど前に友人と来日、茨城や三重で工場に勤めた。

13年前、山添村に移り住み、三重の電気機器メーカーの工場で製品の検査を担当。

3年後、友人の紹介で郵便局に勤める夫武也さん(57)と知り合い、結婚した。

 工場の仕事がなくなり、転職した寝具店も辞めた昨春、故郷の揚げ菓子のことを思い出した。

「お母さんが揚げてはお祭りの時など舟に積み込んで水上マーケットで売っていた。

最近は見かけなくなったお菓子を日本で作って残したい」実家に戻り、長く使われていなかった鉄型を持ち帰った。

90を超える祖母に作り方を尋ねたが、米粉とココナツミルクを使うこと以外はわからなかった。

小麦粉や片栗粉、砂糖、塩などを足したり引いたりし、油を何種類も変えながら試作を重ねた。

 「これを売ってもらうことはできませんか」。昨年5月、同村大西の産直施設「花香房(はなこうぼう)」に売り込んだ。

施設の運営委員長の石原利一さん(71)、店長の茶谷いず美さん(56)らは突然の申し出に驚いたが、

「試食して、これはいけると思った」と石原さん。甘さを控えるなどして販売にこぎつけた。

 ◎「あじさいかりんとう」売れ筋に

 タイ語の名前は「カノン・ドー・ジョー」。「カノン」はお菓子、「ドー」は花、「ジョー」はホテイアオイの意味という。

義母の迪子(みち・こ)さん(84)が近所のゲートボール仲間と相談して、「あじさいかりんとう」と名づけてくれた。

 初めのうちこそ売れなかったが、次第に口コミで広がり、大阪や滋賀から来てまとめ買いする人も。

揚げ始めると電話に出られなくなるため、明け方から早朝に作る。武也さんも手伝い、多い日には500個を揚げる。

「タイの若い子もあまり知らないお菓子を、日本では小さい子どもや若い子たちが喜んでくれる。

いろんな人に協力してもらって、将来に伝えていけるのは本当に幸せ」 

 

【あじさいかりんとう~奈良に花咲くタィのお菓子】( FM放送より)

奈良県の山添村を訪れた。

名版国道山添インター蕎麦の花香房という産直市場で手に入れたのが、あじさいかりんとうという名のお菓子。

花のように開いた揚げ菓子だ。非常に薄く、口に入れると、パリパリと軽い食感ながらすっと溶けて、ほんのり甘い。

味は素朴なんだけど、なんか、後を引く。いわゆるカッパエビセン効果(^o^)。口にするのが止まらない。

今や、このお菓子が隠れたブームだ。遠方から買いに来る客も現れ、1日500パック作っても売り切れるという。

このお菓子、実はタイの「カノン・ドー・ジョー」という。ホテイアオイの花という意味らしい。今ではタイでもあまり見かけなくなったというが、山添村で新たな花を咲かせている。

作っているのは、タイ人のナッスリーさん。20年ほど前に来日して日本人とも結婚したが、工場の仕事がなくなったことを機に作り出した。そして地元で売り出したのだ。

味は、少し日本人向きに調節したそうだが、ココナツミルクの香りもわずかにする。

その裏の苦労話(^^;)などを聞かせていただいたが、一見山添村と何の関係もないタイのお菓子が人気になって、山添村名物になろうとしているなんて、ちょっとしたドラマではないか。

[出来上がり]

直径は10cm程、見事にこんがりきつね色で花型に焼き上がったあじさいかりんとう。

もちろん調理中は細心の注意を払いながらの作業ですが、冷ました後のパック詰め作業でも気を使う点がたくさん。

透明の袋に入れますが、手作りの為大きさや色合いに多少の違いが出るのでできるだけ同じ様な品を揃えます。そしてあじさいかりんとうは薄く割れやすいので掴む手の力を加減しながら袋に入れます。複数入れるので上から重ねるときも落として割れないように。

さらに産直センター花香房へ出荷の時も箱に入れての運搬と繊細な品物ですが、味や食べ応えは人気があるのがうなづけるものになってますよ。

[調理]

製造はいつも午前3時から開始。用意した材料をボウルでといて生地作り。

同時に油(キャノーラ油)を190度に設定し真鋳を中に入れ油になじませます。

この温度でないと真鋳に生地がうまく付かなかったり仕上がりが悪くなるそうです。

ナッスリーさん曰く、「なつかしいお菓子」。

作ってみたいお菓子を、元々の材料のままでは固いので小麦粉を入れてやわらかくして日本人向けに味などを整えて作られたのがこれ!

味は程よい甘さでカロリーを気にする方も安心。歯ごたえは固くないのでカリッサクッとしていてお子さんから年配の方まで楽しめますよ。

生地の材料はタイで作られてた内容を参考に米粉、小麦粉、片栗粉、卵、砂糖、塩、ゴマ、ココナッツミルク、水など。

その後はスピードが命の連続作業!

まずすばやく真鋳を取り出し生地に4分の3程浸し、余分な生地を取り除きすばやく油の中へ。

そして生地が油になじんだ頃を見計らって真鋳を振ると、あら不思議、生地が真鋳からふわっと外れて見事な花型生地が出来上がり!

生地が固くなる前にトングで中心を押して丸みを作り、小麦色が付いてきたら油から取り出して裏返しにしたお猪口に乗せて少し端を押さえて最後の形作りを行います。

https://www.youtube.com/watch?v=CPd5R7rjYrY&t=119s

https://www.youtube.com/watch?v=wrFYn2W3S48